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バイアグラには、血管拡張作用があります。この作用により、陰茎海綿体に血液が流入し勃起を促すわけですが、これが脳血管に作用すると頭痛を引き起こす原因になります。バイアグラの副作用である頭痛が起きる原因や、対処法について解説していきます。
バイアグラはシルデナフィルクエン酸塩を有効成分とする薬剤ですが、このシルデナフィルには血管拡張作用があります。
勃起が起きると、体内にはサイクリックGMP(グアノシン一リン酸)という血管拡張作用がある物質が増加します。海綿体には、PDE(ホスホジエステラーゼ)5という酵素があり、サイクリックGMP(グアノシン一リン酸)を分解する作用を持っています。
サイクリックGMPの作用で射精後や性的興奮が治まると勃起が収束するのですが、海綿体にこのPDE5が増えすぎてしまうと、サイクリックGMP の作用による勃起が阻害され、その結果EDとなってしまいます。
このPDE5の働きを抑制するのがシルデナフィルですが、これが脳血管に作用した場合には、脳血管が拡張し、拡張した血管の周りにある神経が刺激されることにより、頭痛が起きてしまうのです。
また、普段お酒を飲むと頭痛が起こるという方は、バイアグラ服用で頭痛が起きる可能性が高いと言われています。
バイアグラの服用によって頭痛が起こる確率は3.87%との報告があります。頭痛の対処法には、頭痛薬を使用したり、バイアグラの容量を減らしたりする方法があります。バイアグラが合わないとされる場合には、他のED治療薬へ変更することもできます。ここでは頭痛の対処法について触れています。
バイアグラの副作用による頭痛は、症状が軽いことが多いとされています。特に痛みが強くなければ様子をみてもかまいません。頭痛が強ければ、頭部を冷やすと痛みが軽減することがあります。症状が長引く場合は、一旦性行為を中止しましょう。薬の効果が切れる4~5時間で症状が改善されてこないようであれば、頭痛薬の服用や、主治医への相談を検討しましょう。
頭痛の痛みが強い場合は、頭痛薬を服用する方法もあります。もともと飲酒で頭痛が現れる方は、バイアグラの服用によっても頭痛が現れやすいとされています。そうではなかったとしても、バイアグラの服用により、副作用の頭痛が強く出てしまう場合には、頭痛薬での対応が可能です。服用する頭痛薬は市販のものでも問題ありません。
ただし、持病があるなど、ED治療薬以外の薬を服用している場合には、飲み合わせに注意が必要となります。主治医や薬剤師に相談し、安全性に配慮して服用するようにしてください。
バイアグラには、25mg、50mgの用量の薬剤があります。頭痛の軽減を図るために、バイアグラの用量を減らし、頭痛が出なくなるかを確認してみる方法もあります。服用量を減らせば、EDに対する治療薬としての効果も減ってしまう可能性がありますので、EDへの効果と副作用の程度を確認し、適切な用量に調整していきましょう。
頭痛薬を使用しても、用量を減らしても頭痛が改善しない場合には、バイアグラが合っていない可能性がありますので、他剤への変更を主治医に相談するとよいでしょう。
ED診療ガイドライン上では、バイアグラ・レビトラ・シアリスの3種類すべてを使用する機会を与えることが望ましいとされています。効果発現や効果持続時間、副作用や食事の影響などに違いがあります。
レビトラは、パルデナフィルを有効成分とする薬剤で、バイアグラより早く、30分ほどで効果が現れます。標準的な食事では影響はありませんが、脂肪の割合が30%を超えるような高脂肪食では、薬の効果が弱まります。
シアリスは、タダラフィルを有効成分とする薬剤で、食事の影響はなく、服用後30分で効果が出始め、36時間持続するのが特徴です。他の2剤にはない、背部痛の副作用があります。
どの薬が自分と相性が良いのか、使いやすいのかを試したい場合は主治医に相談してみましょう。
バイアグラとロキソニンは、効果が出るまでの時間も効果が持続する時間もほぼ同じです。しかし、バイアグラは空腹時の服用が推奨されている薬ですが、ロキソニンは胃粘膜を荒らしてしまう可能性があり、空腹時の服用を避けたい薬です。胃の弱い方は、胃薬を同時に服用することを検討しましょう。
バイアグラとロキソニンを併用することは可能ですが、ロキソニンの使用が制限される方は頭痛薬として服用することができません。
ロキソニンの服用を避けた方がよいとされるのは、消化性潰瘍がある場合、肝機能や腎機能に障害がある場合、心機能不全がある場合、ロキソニンの成分にアレルギーがある場合、アスピリン喘息が既往にある場合などです。
ロキソニンを服用することで、健康状態を害する恐れがあるためです。バイアグラ服用の副作用による頭痛がひどくてもロキソニンを服用できない場合には、他の頭痛薬を検討したり、他のED治療薬に変更したりすることなどで対処しましょう。
バイアグラの血管拡張作用や平滑筋弛緩作用などに伴い、様々な副作用が現れる可能性があります。特に注意したい重篤な副作用は、視神経症、突発性難聴、持続勃起症、心筋梗塞などです。
血管拡張(ほてり・潮紅)は5.78%と一番多くみられる副作用で、このほかに、消化器症状や感覚器症状、めまいや傾眠などの神経症状など、多岐にわたりますが、頭痛と血管拡張症状以外は出現率が1%未満と、まれな副作用です。
顔付近の血管拡張作用によって、ほてりや顔面の潮紅といった症状が現れることがあります。
自然に治まるため、基本的には心配ありません。鼻への血流が増加した場合に、鼻粘膜の腫れが起こり、鼻づまりや鼻出血が起きることがあります。この場合は、点鼻薬などを準備しておくことで対処できるでしょう。
消化不良や腹痛などが起きる可能性がありますが、4~6時間程度で収まるようであれば、基本的に問題はありません。また、市販の胃腸薬や胃酸を抑える薬などを服用して対処する方法も可能です。
視覚症状については、視野欠損などがみられる非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)は重篤な副作用です。50歳以上、糖尿病、高血圧、冠動脈障害、高脂血症、喫煙などはNAIONを発現する危険因子とされています。その他の症状としては、眼充血、彩視症(青みがかって見える)、光視症(チカチカ・キラキラ感じる)などがあります。
バイアグラは血管拡張作用を持ち、これが脳血管に影響することで頭痛という副作用が生じることがあります。多くの場合、症状は軽いものですが、頭痛が強い場合は頭痛薬の服用やバイアグラの用量調整、あるいは他のED治療薬への変更が検討されます。稀に重篤な副作用が起こることもあるため、医師の指示に従って服用することが重要です。
バイアグラ以外にも、レビトラやシアリスといったED治療薬があります。副作用が強い場合は、別の薬を試すこともできます。適切な治療薬を選び、副作用への対処法を見つけることで、ED治療薬がED改善に効果的に働くようになります。必要に応じて主治医と相談しながら、治療を進めていくことが望ましいです。
ED治療をするなら、予約制で治療中の人とバッタリ会わないようにしたいし、クリニックに通っていることを人に見られないように駅からすぐにアクセスできるところがいい。それに自分の状態にあった治療法を提案してもらいたい。そこでこのサイトに掲載するクリニックのなかから、予約制で最寄り駅から徒歩1分以内にアクセスできるところを治療方法の種類の多い順(同率の場合は50音順)に4院紹介します。(2019年6月時点の調査)
【衝撃波治療】
施術時間は20分程度。施術中は軽い衝撃を感じるだけで、痛みは特になく、施術中および術後にも痛みや腫れはありません。費用は1回110,000円ほど。また治療中及び治療後に報告された重篤な副作用はありませんが、次のような軽度の副作用があります。①抗凝固剤を服用していて出血傾向がある場合などで、まれに皮下出血などを引き起こす可能性があります。②衝撃波が骨に当たることで痛みを感じる可能性や、施術中・施術後、照射部に一時的な軽い痛みを感じる可能性があります。
【SCMs(幹細胞)パワー注射】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための注射。1回~数回。非常に細い針を使用するため、痛みはほぼ感じません。費用は1回110,000円。リスクとして、注射の穿刺時の痛みや内出血を引き起こす可能性があります。
【SCMs 点滴】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための点滴。費用は1回66,000円。比較的起こりやすい副作用として、点滴刺入部に局所的な痛みを感じる可能性があります。
【歯髄幹細胞培養上清液(SGF)ED治療】
陰茎海綿体の内皮細胞の再生を促す治療で、ペニスの根元に小さなヘアバンドをはめて、陰茎海綿体の左右に1回ずつ、計2ccの上清液を注射します。平均治療期間は週1回×4週間の計4回。超微細の針で打つので、通常の注射のような痛みはほとんどありません。費用は不明です。稀に、注射による穿刺部の痛み・内出血・神経障害などの副作用が起こる可能性があります。