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セックスミネラルとも呼ばれ、勃起力や精子の精製などに関わる亜鉛。EDに関するサプリにはこの亜鉛が含有されているものもあり、EDを気にしている方には、そこだけに目がいってしまうかもしれませんが、実はそれだけではなく、身体や健康そのものに重要な役割があることをご存じですか?
ここでは、そんな亜鉛について解説していきます。
「亜鉛はEDに効く」…亜鉛がどんなものか具体的に知らなくても、EDにお悩みの方は耳にしたことがあるのではないでしょうか。亜鉛がEDにおいて効果があるとされているのは、精子量の減少を抑えたり、生殖機能のアップも期待できる言われているためです。ですがそもそも、亜鉛は健康になくてはならない微量元素で、亜鉛が不足してしまうと、成長障害や皮膚炎、免疫機能の低下、味覚障害、そして性的発育不全などを引き起こします。
亜鉛はこのように、ED以前に、健やかな生命活動になくてはならないものですが、だからこそ、不足は男性機能の低下にもつながり、結果的にEDのリスクが高まる恐れもある、ということです。
まずはEDの改善のためだけでなく、健康改善といった広い意味で、亜鉛のことを知っていきましょう。
そもそも「亜鉛」とはどのようなものなのでしょうか。
大人であれば体内に2グラムほど含まれ、鉄の次に多いとされる微量ミネラルの亜鉛は、主に筋肉や骨中に含まれるほか、皮膚、肝臓、すい臓、前立腺などの新しい細胞を作る組織や器官においては、まさに摂取が必要な栄養素です。細胞の分裂を助けるため、胎児期や幼児期は、発育や生命維持に重要な役割を果たしており、赤ちゃんを育てる母乳、特に初乳には、出産三か月後の母乳と比べ、8倍の亜鉛が含まれていると言われています。体内の200種類を超える酵素たんぱく質の構成要素であり、様々な生体反応に関わっているだけでなく、コラーゲンなどたんぱく質の再合成やDNAの合成にも必要です。効果が全身におよんでいることが分かりますね。
1960年代にはいってから人における欠乏症が知られるようになり、現在においては入院患者さんへの静脈栄養としても注目されています。亜鉛が多く含まれているとされる食品には、牡蠣、牛肉や豚肉、うなぎやナッツなどがあげられます。亜鉛の体内への吸収率は30%程と言われていますが、年齢と共に低下していきます。動物性たんぱく質などが吸収を助ける因子の1つとされ、一緒に摂ると良いとされています。逆に吸収を妨げとされる因子は多すぎる食物繊維やリン酸などです。
味覚を感じるには口腔、咽頭、喉頭に存在する『味蕾(みらい)』という器官がセンサーとなって働きます。特に舌の表面に多く存在している味細胞の細胞集団で、これらのどこかに異常が起こると、味覚障害が引き起こされます。
味蕾細胞の新陳代謝は活発で、そのサイクルは約10日と言われ、このサイクルが正常に行われることで、味を認識することができるのです。亜鉛は、この味蕾細胞の再生に重要な役割を果たしており、不足すると新陳代謝のサイクルが遅れてしまい、味覚障害が起こります。味覚障害の約7割が亜鉛不足によるものと言われているほどです。
亜鉛は細胞分裂や新陳代謝を助ける作用があるため、人間の身体に生まれつき備わっている「自然免疫」という免疫機能に関わるマクロファージや好中球などの免疫細を活性化させ、自然免疫力を維持しています。
ですが自然免疫は、入り込んだウイルスを排除したり、記憶したりすることは苦手です。そのような場合に、抗体を作ってウイルスを弱めたり、攻撃したり、またウイルス情報を記憶する「獲得免疫」が活躍します。この働きで、次に体内に同じウイルス体内に入ってきた際に素早く気づき、感染に備えられるのですが、これらの情報伝達や抗体の生産を調節するのも亜鉛の働きの1つでもあります。
他にも亜鉛には、ウイルスを発見次第攻撃するナチュラルキラー細胞や、炎症を抑制する抗炎症たんぱく質を増やしたり、肺に侵入するウイルスを排除しやすくする働きもあります。
ゆえに、亜鉛不足は免疫力の低下につながるとされるのです。
肌荒れや抜け毛も亜鉛が関係しています。というのも、皮膚や髪のたんぱく質の合成に亜鉛が関わっているからです。
肌であれば亜鉛の不足で新陳代謝が低下し、肌荒れを引き起こします。シミのもとになるメラニン色素をうまく排出できずにシミができやすくなってしまったりもします。また、皮膚の90%程度はコラーゲンであるため、コラーゲンを合成する亜鉛不足が良い作用とならないことは明白でしょう。
髪の約90%はケラチンというたんぱく質で、これを合成するのも亜鉛の役割です。このケラチンの不足により髪の毛が細くなる、白髪や抜け毛が増える可能性が高まり、時には発毛が止まってしまうこともあるのです。
亜鉛はたんぱく質、そして骨などをつくるための細胞分裂や細胞増殖に重要な要素です。ゆえに、幼児やこどもの成長過程で亜鉛が不足してしまうと、成長障害が起こり得ます。
成長過程では、活発な新陳代謝が重要になるため、それだけ亜鉛も必要となります。成長期のこどものいる家庭では、過不足なく摂り入れられるように食事を考えたり、サプリを取り入れたりもするようです。
また、新陳代謝がうまくできなくなると、傷の治りが遅くなることも考えられます。
亜鉛は動物性たんぱく質に多く含まれており、1日の理想的な摂取量は、通常の食事で賄えてしまう程度と言われています。そのため、そうでない場合、例えば食事の量をセーブしていたり、食事の内容が偏っている人は不足してしまうことが考えられます。ゆえに、体内の亜鉛が不足してしまう原因について近年指摘されているのは、偏食や無理なダイエットです。さらに、食物繊維のとりすぎも亜鉛の吸収を阻んでしまうので、肉類や魚類を摂らないベジタリアンの方、ヴィーガンの方などは不足しがちと言われています。
また、食品添加物にも亜鉛の吸収を阻害するものがるので、加工食品をよく食べる方も不足しがちです。
EDだけでなく、身体の中から元気に、健康に過ごすためにも、亜鉛はとても重要な役割を果たしていることを理解していただけたと思います。細胞1つひとつを活性化し、EDの改善をしていくためにも、亜鉛を上手に摂り入れることが大切です。
亜鉛不足かな?と不安がある方、自覚がある方は、食習慣の見直しをしてみるといいかもしれません。先に述べた通り、偏りなどがなければ普通の食事で充分に取り入れることが可能です。さらに、食べ合わせで亜鉛の吸収を上げる食べ方などもあるので、それを意識しながら食事が出来ると良いでしょう。
例えば先に述べた牡蠣であれば、ビタミンCやクエン酸が吸収を助けるので、レモンをかけて食べたり、牛肉であれば赤身の方が含有量が多いので、そのような部位を選んで、ビタミンCが含まれる野菜と一緒に食べたりなどがいいでしょう。
難しく考えず、まずは美味しく食事をとりながら、楽しく亜鉛不足を解消していきましょう。
ED治療をするなら、予約制で治療中の人とバッタリ会わないようにしたいし、クリニックに通っていることを人に見られないように駅からすぐにアクセスできるところがいい。それに自分の状態にあった治療法を提案してもらいたい。そこでこのサイトに掲載するクリニックのなかから、予約制で最寄り駅から徒歩1分以内にアクセスできるところを治療方法の種類の多い順(同率の場合は50音順)に4院紹介します。(2019年6月時点の調査)
【衝撃波治療】
施術時間は20分程度。施術中は軽い衝撃を感じるだけで、痛みは特になく、施術中および術後にも痛みや腫れはありません。費用は1回110,000円ほど。また治療中及び治療後に報告された重篤な副作用はありませんが、次のような軽度の副作用があります。①抗凝固剤を服用していて出血傾向がある場合などで、まれに皮下出血などを引き起こす可能性があります。②衝撃波が骨に当たることで痛みを感じる可能性や、施術中・施術後、照射部に一時的な軽い痛みを感じる可能性があります。
【SCMs(幹細胞)パワー注射】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための注射。1回~数回。非常に細い針を使用するため、痛みはほぼ感じません。費用は1回110,000円。リスクとして、注射の穿刺時の痛みや内出血を引き起こす可能性があります。
【SCMs 点滴】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための点滴。費用は1回66,000円。比較的起こりやすい副作用として、点滴刺入部に局所的な痛みを感じる可能性があります。
【歯髄幹細胞培養上清液(SGF)ED治療】
陰茎海綿体の内皮細胞の再生を促す治療で、ペニスの根元に小さなヘアバンドをはめて、陰茎海綿体の左右に1回ずつ、計2ccの上清液を注射します。平均治療期間は週1回×4週間の計4回。超微細の針で打つので、通常の注射のような痛みはほとんどありません。費用は不明です。稀に、注射による穿刺部の痛み・内出血・神経障害などの副作用が起こる可能性があります。