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朝立ちは、性的興奮とは無関係の「夜間睡眠時勃起」と呼ばれる生理現象です。朝立ちが消えていくことはEDの最初の兆候と言われています。それは、海綿体の状態やホルモンの減少などを表す指標になるためです。
「夜間睡眠時勃起」はレム睡眠とほぼ同時に始まります。自律神経の影響で陰茎の深部を通る動脈が拡張して海綿体(陰茎内のスポンジ状の組織)内に血液が流入して陰茎が膨大し、静脈が圧迫されて血液は流出しにくくなり、勃起が持続。さらに尾てい骨辺りから出て陰部を支配する仙骨(せんこつ)神経が活性化されて海綿体の筋肉が収縮し、陰茎がより堅くなります。
レム睡眠が終了するとこれらと逆の現象が生じて陰茎は速やかに萎縮しはじますが、目覚める直前に起こった勃起が早朝勃起(朝立ち)という現象です。
夜間睡眠時勃起は性的興奮とは無関係に、夜間睡眠時に平均1日8回程度勃起が起こっているとされています。これは、性行為がなくても性機能に関する筋肉が衰えないようにするための試運転と考えられています。
朝立ちしなくなる原因として考えられるのは、動脈硬化、ホルモン減少、EDなどです。
EDの器質的原因にもつながりますが、動脈硬化により勃起現象が起きにくくなります。陰茎動脈は全身で一番細い動脈なので、動脈硬化の指標になるのです。動脈硬化による朝立ちの消失が心血管障害の早期警告と言われる所以でもあります。
次にホルモンの減少。ストレスや疲労、運動不足などにより男性ホルモン(テストステロン)が大幅に低下することで、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と言われる状態になると、活力が低下し、性機能も落ちてしまいます。
EDが原因で朝立ちしなくなるとは不思議な感じがしますが、EDにより勃起機能が衰え、朝立ちしづらくなる。するとさらに勃起機能が低下するという悪循環が起きてしまうのです。
朝立ちは、男性の健康状態を測るバロメーターのひとつと言えます。動脈硬化や男性ホルモンの低下が大きく影響しているのだとすれば、その原因を知り、必要であれば適切な治療も考慮しなければなりません。
朝立ちがないことでEDがさらに進むメカニズムもお伝えしましたが、その悪循環を断ち切るためには、早期に原因を突き止め適切な対処と医師の介入が必要です。自己判断せずに朝立ちしない、または十分でないと感じるのであれば、EDを悪化させないためにも、健康状態を保つためにも、早めに専門家へ相談してみましょう。
ED治療をするなら、予約制で治療中の人とバッタリ会わないようにしたいし、クリニックに通っていることを人に見られないように駅からすぐにアクセスできるところがいい。それに自分の状態にあった治療法を提案してもらいたい。そこでこのサイトに掲載するクリニックのなかから、予約制で最寄り駅から徒歩1分以内にアクセスできるところを治療方法の種類の多い順(同率の場合は50音順)に4院紹介します。(2019年6月時点の調査)
【衝撃波治療】
施術時間は20分程度。施術中は軽い衝撃を感じるだけで、痛みは特になく、施術中および術後にも痛みや腫れはありません。費用は1回110,000円ほど。また治療中及び治療後に報告された重篤な副作用はありませんが、次のような軽度の副作用があります。①抗凝固剤を服用していて出血傾向がある場合などで、まれに皮下出血などを引き起こす可能性があります。②衝撃波が骨に当たることで痛みを感じる可能性や、施術中・施術後、照射部に一時的な軽い痛みを感じる可能性があります。
【SCMs(幹細胞)パワー注射】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための注射。1回~数回。非常に細い針を使用するため、痛みはほぼ感じません。費用は1回110,000円。リスクとして、注射の穿刺時の痛みや内出血を引き起こす可能性があります。
【SCMs 点滴】
臍帯間葉系幹細胞サイトカイン注入のための点滴。費用は1回66,000円。比較的起こりやすい副作用として、点滴刺入部に局所的な痛みを感じる可能性があります。
【歯髄幹細胞培養上清液(SGF)ED治療】
陰茎海綿体の内皮細胞の再生を促す治療で、ペニスの根元に小さなヘアバンドをはめて、陰茎海綿体の左右に1回ずつ、計2ccの上清液を注射します。平均治療期間は週1回×4週間の計4回。超微細の針で打つので、通常の注射のような痛みはほとんどありません。費用は不明です。稀に、注射による穿刺部の痛み・内出血・神経障害などの副作用が起こる可能性があります。